きん
ハートに いばら 黄金の十字架
  穿たれたしるしから ながれおちる
   透きとおった水

 わたしはあなたからのんだ
  苦く 甘やかに 変容する杯をかさねて
   たどり着いた地平

  風がわたる 憩いのみぎわ
   眼下に広がる海は 穏やかに凪いで
  きらきら光る水の面に
   ちいさな舟が浮かんで見える

  さようなら オルファレーズ
     わたしはあの舟で行く

   旅立つまえのひととき
    振り返って眺めた道のり
     ただ愛おしく輝いて見える

   丘をくだり 港へと急ぐ
    聴こえる微かな呼び声
    波間のモービーディック

     潮風に耳を寄せ  旅立とう
     わたしを知り抜く あなたとともに